【スイス取材紀行】あのマッターホルンが目前!ゴルナーグラートハイキング

2017年10月3日

登山家憧れの山、マッターホルン。どんな山かは知らないけど、名前は聞いたことがあるという人も多いんじゃないでしょうかというマッターホルン。そのマッターホルンを目の前に眺めならが雄大なアルプスを歩ける大人気ハイキングコース、ゴルナーグラートへ行ってきました。

ツェルマットからゴルナーグラート鉄道で

ゴルナーグラート展望台へ行く鉄道の始発駅の名前は「ツェルマット」駅なんですが、氷河急行やフィスプ、ブリークからくるローカル線が停まる「ツェルマット」駅と、別の「ツェルマット」駅なので注意が必要です。

別の駅と言っても、何十分と離れている訳ではく、お互い非常に近い場所にあるので安心してください。氷河急行やローカル鉄道のツェルマット駅を出て左手側に行くと、すぐ右手側に出てくる交差点のコーナーにあるのがゴルナーグラート鉄道のツェルマット駅です。

ゴルナーグラート鉄道のチケットはSBBのWEBサイトやモバイルアプリからも購入可能なのですが、他の多くの私鉄と違い購入した際のバーコード等を一度チケット窓口で見せて、ゴルナーグラート鉄道専用のチケットを発行しもらわないとホームに入れない(ゴルナーグラート鉄道はスイスの鉄道ではめずらしく自動改札があります)ので注意が必要です。必ず一度は窓口に行く必要があるのでSBBのサイト等オンラインで事前購入しておくうまみはあまり無いかもしれません。

ということで、ツアー客などの混雑を避けるため10時半ぐらいの便に乗る事にしましたが、それでも定刻が近くなるとホームは人でいっぱいになりました。車両も立ち乗りがでる乗車率100%越えの状態です。さすが超人気路線。ツアー旅行客の少ない時間帯を選んでもこれだけの人数ですので、中国などからの大型ツアー旅行グループと同じタイミングになってしまうと、すごい事になりそうです。

出発して少しすると進行方向右手側にマッターホルンが大きく見えてきました。乗車中にマッターホルンを思いっきり眺めたい人は進行方向右側の席がとれるよう頑張りましょう。
ただゴルナーグラートに着けば嫌ってほどマッターホルンが眺められるので右側に座れなくてもそれほど問題はないと思います。

ツェルマットを出発してからフィンデルバッハ(Findelbach)→リッフェルアルプ(Riffelalp)→リッフェルベルグ(Riffelberg)→ローテンボーデン(Rotenboden)と通過すれば、展望台やホテルレストランのある終着駅、ゴルナーグラート(Gornergrat)に到着です。ちなみにその所要時間は約30分ほど。

マッターホルンが目の前!ゴルナーグラート到着

標高3000mを超えるゴルナーグラート駅は石造りの重厚な駅となっています。ほとんどの人がゴルナーグラートで降りるので、降りたあとも人だかりがゾロゾロという感じです。

ちなみにヨーロッパで一番標高の高い場所を走る鉄道はあの有名なユングフラウ鉄道ですが、あちらは後半全て山の中に開けたトンネルの中を走る列車ですので、車窓からの展望は全く楽しむ事が来ません。一方こちらは全区間を屋外で走るため、車窓からの景色はバッチリです。そして屋外を走る鉄道としてはこのゴルナーグラート鉄道が一番標高の高い場所を走る鉄道となっています。

ゴルナーグラート駅を出てすぐ右手側がの広場では、お待ちかねのこの景色です。こんにちは!マッターホルン!

うーん、やはり多くの登山家や観光客をひきつけるだけの姿がそこにはあります。その特徴的な姿に周りの人も皆すごい勢いでシャッターをきっています。

マッターホルンの左側にはスイス最高峰のモンテローザやゴルナー氷河も一望できる贅沢な広場となっています。

駅右手の展望広場の反対側、左手側には3100クルムホテルが見えます。3100とはこの地点の標高を表しています。すごい高い所にあるホテルですね。

ホテルの中には、ギフトショップやカフェテリアなどもあり、ギフトショップにはマッターホルンに関するグッズがたくさん置いてあるのでお土産には困らなさそうです。

ちなみに写真はギフトショップ前に飾ってあるマッターホルンチョコレート。スイスの名産品であるチョコレートでマッターホルンを再現しています。マッターホルンの標高4478mとチョコレートの重量を合わせてあるのが面白いです。

建物の中には無料の水洗トレイも完備しているのでありがたいです。

ちょうどお昼時だったので2Fのカフェテリアで簡単な昼食をとります。

天気が良かったので外のテラス席を選んでみました。結果大正解。マッターホルンが目の前でとても贅沢なランチになりました。天気が良い場合は是非屋外のカフェスペースを利用するのがオススメです。

ちなみに行ったシーズンは6月下旬頃、写真の通り皆さん半そでの方が多いですが、日なたは半袖で問題ないのに、日陰に入ると羽織るものが無いと寒いという極端な感じでしたので、やはり何か上着は1枚持っていいた方が良いと思います。

本日のメイン!マッターホルンを眺めながらハイキング!

さて山頂駅のゴルナーグラートで腹ごしらえもしたので本日のメイン、マッターホルンを眺めながらのハイキングです。ハイキングコースは色々とあり、ゴルナーグラート山頂から鉄道を使わずに降りるルートももちろんあるのですが、今回は一番初心者向け、かつ湖面に映る鏡マッターホルンも楽しめるローテンボーデン(Rotenboden)→リッフェルベルグ(Riffelberg)間を歩いてみます。

ゴルナーグラート駅から1駅下の、ローテンボーデン駅に鉄道で移動します。とてもこじんまりした駅ですが、ゴルナーグラートハイキングのハイライト区間があるので、結構な人がここで降りる感じです。

駅を出れば写真左手側のマッターホルン(湖)の方面に下るだけなのですが、下る前に写真右手に見える、ちょっとした丘への小路へ一度向かうのがオススメです。というのがこの丘がなかなか良いマッターホルンの記念写真スポットになるんです。

ドーン!こんな感じでアルピニストっぽい(?)写真がとれるオススメなスポットです。

写真をとったら湖の方へ下り始めます。実は湖は2つあります。手前側に見えている大きい方が有名なリッフェル湖(リッフェルゼー/Riffelsee)です。奥側の小さいほうは無名湖なのか地図上には名前がありません。リッフェル湖の左上に見える黒いピークがリッフェルホルン(2,927 m)です。

湖までの道中、グリンデルワルドほどではありませんが、チラホラと高山植物も咲いていて楽しませてくれます。

ゆるい坂道を下っていくとリッフェル湖に到着です。下り坂の傾斜はゆるいですが、道はそれなりにガレているので、足元を見ながら気を付けて下ると良いです。

ちなみに風がふいていると当然湖面が波打つので、綺麗な鏡マッターホルンが見えなくなってしまいます。本日は微妙に風が吹いている感じ…。

しばらく待っていると…完全な無風にはなりませんが…うん、それとなく鏡っぽくなりました。自分の中では鏡マッターホルンと認定しましょう。やっぱりなかなかカッコイイです。

リッフェル湖は右周りでも左周りでも通過できるのですが、右周りのほうがオススメかもしれません。というのが僕は左回りだと雪渓が通過できるので楽しそうだったので、左回りで行ったのですが、雪渓コースだけあって足元がグスグス。一方右回りだと、足場は安定していて、しかも途中振り返ると鏡モンテローザも楽しめたとの事です。

リッフェル湖を通過するとすぐに二つ目の無名湖が出てきます。こちらでも条件がよければ鏡マッターホルンが楽しめますが、やはり手前のリッフェル湖からの眺めのうほうが、雄大な感じがして良いな、という感じでした。

湖を2つ通過したら、あとは多少のアップダウンを混ぜつつ、グーっとリッフェルベルグに向けて下っていきます。途中何箇所か違うコースへの分岐が出てきますが、進行方向右側のリッフェルベルグの方へ向かっていけば問題ありません。

湖を通過した後もリッフェルベルグまでのコース上、ずーっとマッターホルンが見え続けます。

マッターホルンの事ばかり書いていますが、このコース、マッターホルン以外にもモンテローザ等のスイスアルプスの高峰がグルーっと360度広がるコースなんです。ほんとに贅沢ですよ。

コースは基本下りなうえ、道も大変整備されているので通行に不安な箇所等は一切ありません。

ぼちぼちと歩いていると眼下にリッフェルベルグ駅が見えてきました。右側に見えるのはゴルナーグラート鉄道の線路ですね。

リッフェルベルグ駅前にはなんと野外劇場が設営されています。この日は夕方から、夕日に染まるマッターホルンを前にロミオとジュリエットを上演するようです。うーん機会があったら一度見てみたい。
この他ホテルも併設しているみたいなので、ここでゆっくりと滞在する事も可能なようです。

リッフェルベルグ駅に到着です。駅にはちゃんと水洗のトレイも完備してあるので、途中もよおした方も、駅まで頑張れば安心です。

ローテンボーデン→リッフェルベルグ間ですが、写真をたくさんとりつつ、ゆっくーりと歩いて約1時間半のコースでした。道も整備されていて、コース上を歩くかぎり危険な箇所もないので、ハイキング初心でも安心してあるけるコースだと思います。もっと歩きたーい!なんて方は山頂駅のゴルナーグラート駅から歩いて降りてくる事も可能なので、体力に自信のある方はそちらもオススメかもしれませんね。

川田 ヒデホ

金沢市在住のイラストレーター。仕事のお話や、取材先での出来事、あまり仕事に関係ないけど個人的に気になった出来事、など色々書いています。 お仕事の事やブログの内容などで気になった事があればブログのコメント欄や、スタジオトップのお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。

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