妊娠中でも楽しめる海外旅行!実体験から分かった5つのポイント!

2017年11月17日

海外旅行を予約してたんだけど後になって妊娠がわかったとか、いわゆるオメデタ婚で妊娠中だけど新婚旅行に行きたい等、以外と妊娠中に海外旅行に行ってもいいのか問題というのがあったりします。そこで、今回は実際に妻の妊娠中に海外へ2回行ってみた僕たち夫婦が、妊娠中の海外旅行で気をつけるべきポイントやコツなどをまとめてみました。

本当に妊娠中でも”海外マタ旅”は楽しめるの?

世間では妊娠中に旅行に行くことをマタニティ旅行、略して“マタ旅”なんて言ったりするそうですが、国内旅行ならいざ知らず、妊娠中に海外なんて本当に行けるの?っていう疑問も、もっともな話だと思います。というか、僕たち夫婦も妊娠が分かった当初は計画していた2件の海外旅行をキャンセルするつもりでした。でもその後色々調べていくうちに、もしかしていけるかも…?となり、最終的には妊娠12週でカンボジのアンコールワットへ、妊娠28週でスイスのアルプストレッキングへと結構アクティブに楽しんできました。そして帰国後、無事に元気な赤ちゃんが生まれました。

ということで、結論から書いてしまいますが、条件さえととのえば妊娠中の海外旅行も充分に楽しめちゃいます!

もちろんリスクはゼロになる事はありませんので、みんな妊娠中に海外へ行こうよ!と無責任に“海外マタ旅”を勧めるつもりもありません。リスクを考慮して海外旅行をキャンセルするというのも一つの賢い立派な選択だと思います。

ただ、もちろんリスクはゼロにはなりませんが色々と気をつける事でリスクを少なくしていく事は可能だと思うんです。

という事で、実際に妊娠中の海外旅行を2回経験してみて、どうやったらリスクを少なくして海外旅行を楽しめるかを考えてみた結果を以下の5つのポイントにまとめてみました。

  1. まずお医者さんにOKをもらう
  2. 航空会社の規定を事前にチェック
  3. 出来る限りの海外旅行保険に加入する
  4. ママが無理せず楽しめるプランで
  5. いつでもすぐにキャンセルする勇気を

以上5つのポイントを細かく見ていきましょう!

1.まずはお医者さんにOKをもうらう

1つめのポイント。何はともあれ大前提として、かかりつけの産科の先生に海外旅行OKの判断をもらう事です。母体や赤ちゃんの状況は1人1人違います。専門家の先生に判断してもらわずに自分達の勝手な判断で海外へ行く事だけは避けましょう。

先生に少しでも反対された場合は、いさぎよく海外旅行をキャンセルしましょう。僕たちの場合は2回の海外旅行のどちらとも先生に運よくOKをもらえましたので出発できましたが、もちろんNGが出ればすぐに取り止めるつもりでした。

ちなみに先生への確認は前もって旅行の計画を伝えてから、改めて出発直前の検診で再確認をしましょう。赤ちゃんやママの状態は刻々と変化しているため、前に一度旅行のOKをもらったからといって、ずっとOKな状態が続くわけではありません。

また先生のOKをもらえた場合でも、航空会社の規定によってっは医師の診断書が必要な場合もあるため、必要な場合はこちらも忘れず先生にお願いしておきましょう。

前もっての確認でOKが出ていても直前の検診で海外旅行NGの判断が出てしまう場合もあり得ます、その場合もいさぎよくキャンセル料を払って旅行はキャンセルです。キャンセル料の値段で愛する奥さんと赤ちゃんの命は購入できません。

2.航空会社の規定を事前にチェック

2つめのポイント。意外と知られていないのが航空会社の妊娠中の搭乗に関する規定。
なんとなくイメージで臨月まではどの航空会社も乗れるんじゃないかと思ってしまいますが、妊娠中の搭乗については航空会社ごとに対応がかなり違います。また同じ航空会社でも国内線と国際線で対応が異なっている事もあります。

例えばJAL、ANAの日本大手2社の国際線では診断書が必要になるのは妊娠36週以降で、出産予定日7日以内でも医師の同伴があれば搭乗可能となっています(多胎妊娠や早産経験などでも変わります)。

一方、スイスへ行く際に利用したキャセイパシフィック航空では妊娠28週以降で診断書が必要になり、妊娠36週以降は搭乗自体が不可となります。

このように航空会社によって、医師の診断書が必要になってくる週数や、搭乗の可否の判定が全然違うので、事前に自分が利用する予定の航空会社の規定を必ずチェックしておく事が大切です。

今回僕たちの場合、スイス行きの航空機に乗る日で、ちょうど妊娠28週目だったので、かかりつけの先生から飛行機搭乗OKの診断書をもらっていきました。航空会社のカウンターでは、やはり規定通り診断書の提出を求められ、スタッフの簡単な質問後、搭乗OKとなりました。

航空会社によっては妊婦である事を告げておけば優先搭乗が可能であったり、チェックインの際に足元の広い席に座席を交換してくれたりとかもしますので、必ず妊娠中である事をチェックインの際に告知しておきましょう。

ちなみにキャセイパシフィックは特に優先搭乗等はありませんでしたが、ANAは優先搭乗をさせてくれました。またキャセイパシフィックでは一部の路線で足元の広い一番前の座席にチェンジしてくれましたので、グラウンドスタッフに告知しておいて損はありません。

3.妊娠中もOKな海外旅行保険に加入する

そしてこちらも重要な3つめのポイント、保険の問題です。

2017年に台湾人の夫婦が沖縄に海外旅行中に妊娠22週で早産していまい、医療費が1千万円以上かかってしまい大変な事になっているというニュースが少し話題になりましたが、このニュースの様に基本的に海外で受ける出産関連の医療行為は全て自費診療となり、かなり高額な医療費を請求される事がほとんどです。他にも海外で無保険で出産し、数千万~数億を請求されたという話もあります。

当然ですが、産科の先生から海外旅行OKの判断をもらったからと言って海外旅行中の母子の100%の安全を保障しているわけではありません。もしもの場合、海外で早産、海外で帝王切開という事は十分にあり得ます。何かあったら完全な自己責任な旅行です。

海外での医療費なら海外旅行保険に入っとけばいいじゃん、と気楽に考える方もいるかもしれません。ここで大事なのが、一般的な海外旅行保険は旅行中のケガ、病気はカバーしますが、旅行中の妊娠出産にかかわる費用は一切カバーしないという事です。つまり一般的な海外旅行保険に入ったとしても、それは妊娠中のママにとっては無保険状態と同じなんです。

ですので出来る限り、というか必ず妊娠中の海外旅行もカバーした保険に入ってから出発するべきです。

一般的な海外旅行保険は妊娠出産関連の医療行為はカバーされないという事ですが、じゃあどこで妊婦もOKな保険に入れるの?という話ですが、妊娠中の海外旅行に対応した保険は2017年現在以下の2種類が存在します。

妊娠22週未満かつ31日以内の旅行でしたら日本の保険会社のAIU海外旅行保険が使えます。日本の保険会社ですので、何かあった場合は日本語で対応してくれますので、やはりとても安心できます。

22週目以降も対応してくる保険なりますと、Bupa Globalというイギリスの会社が出している海外旅行保険が使えます。
カバーされるのは36週目までとなりますが、36週目までカバーするのは現在のところ世界で唯一BUPAの海外旅行保険のみです。
対応言語は英語かフランス語かスペイン語のみとなりますが、2歳以下の子供の保険も自動付帯となるので、仮に海外で出産した子供の治療が必要な場合もカバーされます。行先や渡航期間によって金額は変わりますが、1週間前後の普通程度の旅行であれば、これだけ付いても1万円前後と、とてもコスパの良い保険となっています。

ちなみに裏を返せば妊娠36週を過ぎた妊婦さんをカバーする海外旅行保険は現在のところ存在しないということです。妊娠36週以降であれば海外旅行は潔くあきらめるべきかと思います。(さすがに36週以降の臨月で海外旅行に行こうと思う人も少ないと思いますが…)

もちろん僕達夫婦の場合はBupaの保険に加入して旅立ちました。

4.ママが無理せず楽しめるプランで

お医者さんの判断もOK、飛行機への搭乗もOK、妊婦対応の海外旅行保険もバッチリ、これで問題無いかと思いきや、もう一点大切なのが4つめのポイント。それは海外旅行自体をママ本人が無理せず楽しめるプランなのかという点です。

渡航先の言葉や治安状況が不安だ、旅行の日程がタイトでスケジュールをこなせるか不安だ、そんな状況ではせっかくの海外旅行が全然楽しめないばかりか、お腹の子供にもストレスになってしまうだけです。

特に妊婦さんはお腹の赤ちゃんによる体重増加で行動がゆっくりになりがちで、急に気分が悪くなる事も日常茶飯事です。いつものつもりで旅行の日程を組むと大変なストレスになってしまう可能性があります。妊娠中の旅行はとにかく余裕を持ったスケジュールで、言葉や治安、食事に不安がない渡航先にするべきなんです。

つまり冒険感満載の発展途上国へのバックパック旅行や、タイトなスケジュールでガンガン進むツアー旅行なんかは妊婦にとって危険要素満載という事です。ここはやはり治安や言葉に不安がない渡航先へ個人手配でゆったりとしたプランを組むのが一番のオススメ旅行スタイルとなります。
個人手配だと予備日を要所要所で設けて、今日は気分が悪いからホテルでゆっくり、目的の観光地は明日、なんて臨機応変な過ごし方も自由自在です。

ちなみに個人手配で不安なく海外旅行をするとなると、やはりある程度の語学力と海外旅行経験が必要かと思います。ですので夫婦二人共これが初めての海外旅行なんていう場合は、“海外マタ旅”はあまりオススメできないのが事実となってしまいます。ただ絶対無理かとい言われるとそうではなく、日本語が通じやすいグアムやハワイで空港とホテルの送迎だけがついたフリープランなんかを日本の旅行代理店で申し込むスタイルであれば、初の海外で“海外マタ旅”をしたい場合でも何とかなるかもしれません。

そしてママが“海外マタ旅”を無理なく楽しめる一番大事な事をここで一つ。スケジュールや渡航先の選定もそうなのですが、ママが不安を感じないために一番大事な事は実は【パパ】にかかっているという事です。

なにかと日常と違う海外旅行、空港のゲートが分からない、道が分からない、言葉が通じない。不安やイライラする場面は日常よりたくさん出てきます。そんな時にパパが焦ったりイライラしてしまうと、パパ以上に不安やストレスにさらされるのはママとお腹の中の赤ちゃんです。

“海外マタ旅”ではパパさんはいつもり一層広い心で、最大限の愛を持ってママさんをサポート、エスコートしてあげる事が無理せず妊娠中の海外旅行を楽しめる一番の秘訣なんです。

5.いつでもキャンセルする勇気を

はい。最後にして最大に重要なポイントです。それは「いでつもキャンセルする勇気を持つ」という事です。

ここまで妊娠中の海外旅行を楽しむポイントをつらつら書いてきて何ですが、妊娠が発覚した時点から出発後の旅行中までこの考えはずっと持っておくべき考えです。

もちろんママさんの体調やお腹の中の赤ちゃんに異変を感じた場合は当然どんな状況だろうすぐに旅行をキャンセルすると思いますが、たとえママの体調や赤ちゃんに異変がなくても、ママ本人が海外旅行に行くのはやっぱり何か不安だと感じた場合は、遠慮せず勇気を持って旦那さんにキャンセルの意思を伝えましょう。

それが出発の前日だとしても、現地の空港に着いてすぐだったとしても、この旅行は不安だと感じたら、どんなにキャンセル料がかかっても旅行を中止にすべきです。その時は色々心残りだったり、お金がもったいなく感じるかもしれませんが、かわいい赤ちゃんが生まれてくれば、すべていい思い出になります。

これは旦那さんも当然理解しておくべき事で、どんなキャンセル料がかかっても、例え旅行代金全額がパァになっても、その金額で愛する奥さんと赤ちゃんの命が買えますか?

最優先はママとお腹の赤ちゃんの安全です。

逆にこの考えてを持てないのであれば妊娠中の海外旅行なんかすぐにやめるべきです。たかだか海外旅行費用のためにママと赤ちゃんの命を危険にさらすはあまりにもバカらしいです。

さぁ準備ができたら旅にでよう

はい、というわけで僕達夫婦が実際に妊娠中に2回海外旅行に行ってみた経験から、そのポイントを5つにまとめみました。
上記5ポイント押さえたなら、後は必要以上に神経質にならずに、存分に楽しむ事が一番です!

せっかくお医者さんからもOKが出て条件がととのったんです。あとはリラックスして存分に海外旅行で気分をリフレッシュです!ママがリラックスできないと、お腹の赤ちゃんにもよくないですよ!

そして重ね重ねになりますが、パパはママがリラックス出来るよう出来る限りの事を尽くしましょう!

それが”海外マタ旅”をパパとママ、お腹の中の赤ちゃん3人で楽しめる何よりの秘訣です。

川田 ヒデホ

金沢市在住のイラストレーター。仕事のお話や、取材先での出来事、あまり仕事に関係ないけど個人的に気になった出来事、など色々書いています。 お仕事の事やブログの内容などで気になった事があればブログのコメント欄や、スタジオトップのお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。

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